Pennyと地球あっちこっち

日米カップルの国際転勤生活 ~ ただいまラオス

我が家のイノチヅナ

入居から1年間、一度も開けたことのない扉を開け、Bさんにバルコニーの掃除をお願いした。

ドアは、シリコンのシーラントを四辺に注入して完全に塞いであった。古い木製ドアは隙間が大きく、深夜に行き交うバイクの爆音、蚊、土埃の侵入に悩まされたため、完全に封印したのだ。

ところがこのたびベランダに人が出ることになった。緊急用無線アンテナの設置。もともとアンテナは1階の壁につけてあったのが、なぜだか感度が悪くなり、それなら高いところにつけてみるべえという話になった。

土埃、鳥やヤモリの糞、虫の死骸などに覆われていた床面が見違えるように美しくなり、アンテナの設置作業が始まった。

そのなりゆきを不安そうに見つめていたのはペニーさんだった。無線担当のスタッフが来てトランシーバーをガーガー鳴らすのを聞いてビビッてしまったのだ。

さっそくサンダーシャツご着用

彼女は雷と同じくらい無線の音が嫌いで、ガーガーというノイズだけでなく、あの独特の音質の会話音声を耳にするなり尻尾を巻いて逃げていく。
ごめんねペニーさん。この無線は、携帯電話もネットもつながらない非常事態(自然災害、長引く停電、暴動、テロ攻撃など)への備えなんだよ。だから無線による全職員の点呼も定期的に行われている。

アンテナの設置が終わり、親局とちゃんとつながるようになった。ただし無線機はわたしたちの枕元に置かれ、その黒々とした姿に脅かされているようで落ち着かない。

無線機そのものは嫌いじゃない。というか中学2年でアマチュア無線免許をとり、無線愛好家(笑)の仲間入りをしてガーガーやっていた。今はもうやっていないが、無線機から電波が飛んでいくときのわくわく感は消えていない。

ただし、今のわたしたちにとって無線機はいざというときの命綱であり、心躍らせるようなものではなくなってしまった。

これがオトナの暮らしなんだよペニーさん?

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