われらが日本製鉄はアホなんちゃう?
アメリカ重工業のアイコン「USスチール」を日本製鉄が買収するのはケシカランとバイデン大統領もカマラ・ハリスもトランプも口を揃えて反対しており、買収計画は大逆風に見舞われている。
この買収計画が発表されたのはたしか春のことだったと思うが、タイミングがあまりにもまずすぎた。大統領選挙のさなかにこれをやれば政治論争のタネになることは目に見えている。いくら外国のこととはいえ、日本製鉄の上層部がそういう感覚を持ち合わせていなかったことに心の底から驚いている。
日本製鉄が常識知らずだったとしても、こうした国際的な大型のビジネス案件には専門の弁護士が(おそらく何十人も)ついており、顧客に適切なアドバイスをすることで大金を稼いでいる。
ところが現実はお粗末だった。選挙後に公表すれば大したことなく済ませられたはずのところ、好きこのんで火事場にガソリンをぶっかけるような真似をしてしまった。
時価総額3兆円の企業が2兆円を投じて海外企業を買収するはずだった超大型案件は、今のところ2024年ぶっちぎりのしくじり案件になる可能性、否定できない。
一方、時価総額43兆円の超々大企業トヨタの製品があっけなく壊れた?事案について。それは妻を迎えに行って帰宅し、エンジンを切った瞬間だった。
Start and stop system malfunction
という呪いの言葉が画面に表示された。
エンジン始動と停止にかかわるシステムに異常があります、しかるべき対応をしなければ走行中に重大な問題を引き起こすかもなんてぬかしやがる。
トヨタさあああん、世界一信頼できるブランドだと思って途上国まで持ってきたのにいいい、それに走行距離まだ1万5000キロだよおおお😭
このときすぐにエンジンを再始動しようと思ったが、スタートボタンを押しても無反応。やられた。完っ全にやられた。でもこのままじゃショップに持っていくことすらできない。もっかいだけスタート・・・してみたら素直にエンジンかかりはした。
翌朝いちばんでトヨタのディーラーへ。
立派な店舗。いちばん売れてるのがピックアップトラックというラオスの現状を反映する店頭風景ながら、ここにはトヨタの技術がある。はず。
少しだけ心配だったのは、RAV4というクルマは東南アジアでは販売されておらず、いくら正規ディーラーとはいえ、ちゃんと面倒を見てくれるのだろうか。
結果はアホみたいだった。調べてもらったところ、バッテリーの電極(赤プラスチック・カバーの下)にコードを取り付けるネジが緩んでいるせいで、じゅうぶんな電力が供給されていないことが判明。
ネジきゅっきゅして終わり。これを見て思い出したんだが、昔むかしの拙者であれば、エンジンスタートがちゃんとできなかったら、まず最初にバッテリーを見に行くだろう。ネジゆるみやバッテリー液の低下など、目視で見つかる不具合はけっこう多い。
ところがクルマが複雑化してブラックボックスだらけになった現在、「マルファンクション」なんて不吉な言葉を浴びせられたとたん思考停止、基本中の基本である「バッテリーを見に行く」という発想が出てこなかった。テクノロジーのせいで人間が劣化する例のひとつじゃないか(オレだけ?)。
ディーラーに払った料金は9ドル。いきなりバッテリーの接続ゆるみと判明したわけではなく、最初は手順どおり車載コンピューターにパソコンをつないで調べるところから始まったらしく、作業には1時間かかった。
人ひとり1時間拘束して9ドルで済むんだもん、助かるわな。
ブログのランキングというのがあって、これをポチしていただくとたいへん励みになります。