明け方、鋭いナイフに突き刺さされたような強い痛みで目が覚めた。右下腹部、ちょうど盲腸のあたり。20~30秒ごとにズキッとくる。わたしの兄は高校生のとき盲腸をやったが、わたしは未経験。
ついに来たか。だが、よりによってラオスで・・・
先進国だったら「たかが盲腸」でも、医療水準が桁違いに低い国では命取りになるリスクを覚悟せねばならない。
いやいや覚悟なんかするもんですか。手術となったらタイ(クルマで2時間のウドンターニーまたは飛行機で1時間のバンコク)へ行く。
だが間の悪いことがあった。むこうの病院の手配をしてくれる職場の医療スタッフが今週は出張で不在。そのあいだほったらかしというわけではなく、補完的な手段で手配は可能らしいが、そういう「ちゃんと申し送りしてあります」的なことってさ、アメリカでも当てにならないことが多いのだよ。
周期的に襲ってくる痛みに耐えながら、いろいろ悪い想像があたまをよぎる。妻を起こそうか。だが彼女は仕事が修羅場に入っており、5分だって睡眠を奪う気にはならない。どんどん悪化するようだったら起こすとして、今しばらく様子を見て・・・
と思っていたら、30分ほどで痛みが薄れた。
体の向きを変えたことがきっかけ?
そろそろとトイレへ行って体を軽くした(腹部の内圧を低くした)せい?
なんだかわからんがとりあえず楽になり、その日は痛みがぶり返すことはなかった。
それでも朝のうちにやっておいたことがある。ペニーのお泊りセットの準備。クレート、ベッド、食器、エサ、おやつ、おもちゃなどをひとまとめにし、さっと持ち出せるように。バンコクで手術なんてことになれば妻の同行は必須だからね。
油断のならねえラオス暮らしです。
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