セブンイレブンでの買い物は、ちょっとした冷や汗ものになった。
レジに商品を持って行き、店員さんがピッ、ピッしてくれるところまでは普通の展開。
ところがその次がいけなかった。ピッを終えた店員さん、そのまま両手をだらんと下げて動きを止めた。
「1280円になります!」などとは言わず、黙っている。
え・・・?
ポケットからコインを出しながら店員さんの顔を見たら、「そちら、どうぞ」と素っ気ない手振りで示されたのが、わたしの脇にあったこの機械。
いったいどこから攻略したらいいのか見当もつかない砦(とりで)のような装置。使えるもんなら使ってみろとすごまれてる感じ。
だがここでまごつけばテクノロジーに暗い憐れな年寄り認定されてしまうから、これまでの人生で何度もなかった全集中発動、操作の見当をつけた。
タッチパネルで支払い方法を選び、現金であれば紙幣とコインの投入口それぞれに投げ込む、nanaco であれば・・・いや俺ナナコなんて持ってないから現金一択。
ちょっとミスったのは、投入金額が購入金額を上回ったところで「支払い」ボタンをタッチしないと会計が終わらないこと。それに気づかず2秒半ロスしたが、幸いにして後の客から頭をはたかれることもなくセブンイレブンの「セミ・セルフレジ」初体験は完了。
ちなみにセルフレジであればアメリカでよく慣れ親しんでいる。だがセミ・セルフは初めて。とても気になったのは、店員さんが当方の振る舞いをじっと見つめていること。無言の圧迫を感じてしまい、良好な買い物体験とはならなかった。
従来のレジであれば、店員さんにお金を渡す、お釣りと商品をもらう、「ありがとう」の言葉をかけあうコミュニケーションがあるのに、セミ・セルフは目の前に人間がいる割には声をかけるきっかけが乏しく、互いにすごく冷たい感じになりやすいんじゃないか。相手が機械だったら気にもならないことが、なまじ店員と対面しているからキモチワルイ。
わたしは従来型の有人レジもセルフレジも否定はしないが、このセミ・セルフというやつには何回体験しても違和感を抑えることができなかった。だからわたしは今回、店員さんに「どうもありがとう」と声かけしては去るようにしていたが、はっきりと返事してくれたひとは少数派だった。客も、大半は無言でレジを後にしていた。
渋谷駅直近の混み合う店内、客の大半は若者という事情はあるにせよ、なんだかみんなが機械になったみたいで、もう一回いうけどキモチワルかった。
どうしてセルフレジに切り替えないのかね。不正をはたらく客が多いから?
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