Pennyと地球あっちこっち

日米カップルの国際転勤生活 ~ ただいまラオス

犬と歩けば〇〇を拾い

去年の秋、敷かれたばかりの芝生に「がんばって冬を越せ!」と激励の念を送ったところ、ちゃんと言うことを聞いて元気に育ってくれていた。

気温22度。清々しい空気を楽しみながら歩いていたら、道端に黒革の財布が落ちていた。うっしっしキャッシュはなんぼ入ってこれは気の毒にと思って拾い上げたところ、免許証・クレジットカード・保険証のフルコンボ。

免許証の顔写真のひとが通りかからないかとその場でしばらくキョロキョロしていたが、その線は望み薄そうだった。このあたりは完全に街はずれで、通る人といえばジョギングや自転車乗りが中心で、もしもそうならば紛失に気づくのはずいぶん遠くに行ってからだろう。

すぐに免許証の写真を撮り、WhatsApp で妻に送信。ベルギーの電車運転士ミシェルさんがわたしたちを助けてくれたのと同じ方法で動き出してもらうためだ。

妻は免許証の名前からフェイスブックのアカウントを割り出し、すぐにメッセージを送ったが、しばらく待っても反応なし。FBアプリの設定次第ではメッセージ着信に気づかない可能性あり。一方で、先に財布の紛失に気づいてしまうと、急いでクレジットカードをロックするなど、後処理が面倒なことにもなりやすい。急いで知らせてあげなくちゃと財布をあらためたところ、本人のものと思しき電話番号があり、速攻でかけてみる。

「あなたは〇〇通りで財布を落としませんでしたか?」

そう妻が伝えた相手は一瞬「なに言ってんの?」な雰囲気になったものの、慌ててポケットをさぐり事態を認識。聞けば長いウォーキング中で、財布の発見現場から30分の自宅近くまで戻ってきたところだが、すぐに引き返して受け取りに来ることになった。紛失に気づいていないからカードのロックもなし。財布は無傷で持ち主さんの手に戻った。

ペイフォワード(Pay it forward)という言葉があって、ひとから受けた善意を誰かに渡す(ことことにより善意を先へ先へとつなげていく)ことをさす。わたしたちが欧州旅行で救われたから今回のようにしたわけではないが、結果としてペイフォワードのようなかたちになり、心が少し温まった。

ちなみに財布の持ち主をFBで検索したとき、妻と共通の知り合いがひとりいたそうで、「世間は狭いね~」と面白がっていた。

ブログのランキングというのがあって、これをポチしていただくとたいへん励みになります。

にほんブログ村 海外生活ブログ アメリカ情報へ