Pennyと地球あっちこっち

日米カップルの国際転勤生活 ~ ただいまラオス

結局のところ動物が

パリ → ブリュッセルアムステルダムと流れきて、この街での最大の目的は田舎歩きだった。これまでアムステルダム以外ではライデンデルフトなど都市は歩いてきたが、オランダの真骨頂である「美しい村」の体験はまだだった。

朝一番、駅前からツアーバスに乗る。

ここで兵馬俑かよとのけぞりかけ、呼吸を落ち着かせながら乗車。30分たらずで着いたのが Zaanse Schans Windmills ザーンセスカンス風車村ということろ。

自分の風車についての無知ぶりに驚いたんだが、この地域は18世紀まで西ヨーロッパの最先進工業地帯で、およそ600基の風車が動力源として活用されていた(←風車って小麦粉を挽いたりする農業利用ばかりだと思ってた)。

ところがイギリスで産業革命が起き、蒸気機関に主役を奪われたオランダ工業は一気に没落。風車は次々に姿を消していった。戦後になって風車のある景色を復活させようという声が高まり、朽ち果てた風車の再建やよその土地からの移築により風車の整備が進められてきた。工業はイギリスに取られちゃったけど、観光でがんばるつもりだったんだろうね(風車村の概要はこちら)(今回利用したツアーはこちら

ザーンセスカンス風車村はいわばテーマパークみたいなもので、伝統工芸品やチーズなどの製造販売が行われている。ツアーガイドに連行されて最初に入ったのが木靴の工場。木靴って民族衣装とワンセットで見ることが多く、お祭りのときに履くもの的なイメージがあるが、オランダでは立派な労働アイテムだったた。

木製で丈夫だから、足の上に重いものを落としても怪我をしない安全靴として重宝されてきた。そこから始まって、結婚式のときは華麗な彫刻をほどこしたものを履くなど、生活をいろどってきたらしい。

木靴製造のデモを見て驚いたことその① 完成品の木靴を機械でなぞると、同じ動きをするドリルが四角い木材から靴を削りだしてくれる。昔、手作りで数時間かかった作業が、このマシンなら5分で済む。

驚いたことその② 加工機械は1930年代フランス製。新しい機械は作られておらず、これを修理しながら使っている。ほかにドイツ製もあり。

驚いたことその③ 削り上がった靴の内部にぶうううっと息を吹き込むと、靴底からじゃじゃああっと水が噴き出す。浸みだすんじゃなく、噴き出す。材料のポプラの木は大量に水を含んでおり、そのせいで柔らかく加工が容易。もちろん削ったあとはじっくり乾かす。

そんな説明を受けて木靴愛に目覚めたあなたは夢遊病者のように売店を歩き回り、財布の紐をゆるめる。

もしくは売店を素通りして戸外へと歩み出し、バエる背景の助けを借りて頭の悪そうな写真を撮ることでしょう。

民俗村といったが、普通に人の住む民家あり、その隣に土産物屋兼カフェありといった構成になっており、ぶらぶら歩きが楽しい。

わたしたちが立ち寄った店では、巨大なおばちゃんたちが手作りスナックを出してくれた。

それを持って入った喫茶室では、暖房と調理に大活躍したストーブと、壮麗なる暖炉がお迎えしてくれた。

という民俗村の紹介はこのくらいにして、わたしたちにとって一番楽しかったものをご紹介。

 

 

 

それは生き物たち。

立派な角をはやしたヤギは立派な成獣だと思うが、ピグミーゴートと呼ばれるミニヤギさんだろう。めっちゃ大人しく、目の前まで近づいてもじーっとしてる。この子の出すウェーブに癒される気がした。

野生の鳥も人を恐れることなく、わたしたちの目の前にひょいと出てくることがある。

鳥たちが怯えない環境がここにあり、同じ空気を吸っていることが幸せでたまらない。

「ここへ来てよかったわー」と言い交わすわたしたち、心に闇でも抱えとるんかい。

それはともかくペニーさん、ソファで丸くなってちらりと目線を送ってくるたびシッターさんはブランケットを要求されたと思うよう訓練されたようで、せっせとお世話をしてくれているらしい。

可愛くてしかたないわといっておられるが、ほんとお世話になってます。引き続きよろしくお願いいたしますです。

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