Pennyと地球あっちこっち

日米カップルの国際転勤生活 ~ ただいまラオス

もの悲しき桜

ここは内陸の寒冷地で、桜が咲くのは4月も後半ってのが普通なんだけど、今年は狂い咲きしちゃった。

高さも幅も立派なこの桜は、うちのはす向かいの敷地に立っている。ここにはかつて、わたしの家の本家があった。屋敷裏の高台は子供たちにとって格好の遊び場で、桜の幹にまとわりつくようにして駆け回ったものだ。

根元には地域の暮らしを火難から守る「秋葉さま」の小さな祠(ほこら)があり、年に一度、町内のひとたちが集まり、神社から来た神主さんにつき従ってお参りをした。

あれから長い時間がたち、本家は屋敷を畳むこととなり、石垣と桜だけが残った。主の没落の経緯などまるで知らぬげに咲き誇る桜を見上げ、もの悲しさがせり上がってくるのと同時に、少々のことでは変わらない確かなものがこの世にあることに安堵したりもする。

このあと甥っ子を連れてうどん屋に行ったんだけどさ、麺も天ぷらもかなりの水準で、器もけっこういい雰囲気出してて、田舎のうどん屋舐めたらいかんゼヨだった。

美味しいだけなら驚かないが、お値段がこれで1100円とか今どき普通じゃねえ淡白さ。無事に民泊開業できたあかつきには、地域のグルメ情報(ジモティーから高評価をうけた店のみ)をゲストに提供するつもりなんだけど、このうどん屋は完全に合格。

うどんをすすり込んでる甥っ子に「このレヴェルのやつをニューヨークで出したら30ドル=4000円は確実」と言ったらうへぇといって目を白黒させ、国際的な物知りぶってる叔父さんを得意げにさせてくれた。その甥っ子も年季が開けて東京へ帰り、わたし自身の滞在も最終盤にさしかかってきた。

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