Pennyと地球あっちこっち

日米カップルの国際転勤生活 ~ ただいまラオス

NHKはウヨク?サヨク?

安倍政権の高市早苗総務相(放送局所管)がテレビ局に好きなだけ圧力をかけられるようにする「放送法の解釈変更」に加担していたかどうかが話題になっている。

ご本人は絶対にそんなことはない!もしも事実だったら大臣も議員もジショクシマス!と息巻いていて、その事実とやらがどうだったのかわたしは知らないが、自民党内でもバリバリの右派である高市氏が「サヨク的な放送局」に腹を立てどおしだったことは想像に難くなく、その意味で状況証拠は真っ黒けっけと申し上げておこう。

大臣のことはさておき、日本の放送局たとえばNHKは、言われているほどサヨクなのだろうか。

安倍政権の官房長官だった菅義偉氏がクローズアップ現代に出演したとき、キャスターが政権の嫌がる質問を繰り返し浴びせたことをはじめ、「反自民」の放送歴は枚挙にいとまがない。なお、それらの多くは反自民ではなく、権力のチェック機能というメディアの重要な役割のひとつにすぎなかったわけだが、自民党の先生方の目には「生意気なサヨク」としか映らないだろう。

ただNHKにはガチサヨクといっていい番組制作者が相当いることは事実で、そっち系の牙城となっている部局へ行くと、鍋底で煮詰めた飴ほど濃厚なサヨクディレクターが「ETV特集」その他の番組を舞台に憲法9条の堅持や反米メッセージを発信し続けている。梁山泊のようなその部局で活躍してきたあるディレクターは、もしも中国が日本に攻めてきたら君たちはどうするの?というわたしの質問に、「中国が相手だったら一切抵抗せず、黙って支配をあおぐ」と真顔で答えた。彼は梁山泊の内部では大物ディレクターとして神格化されている。

ここだけを見ればNHKは極左(少なくとも内部における極左の活動を黙認している)集団と見えるかもしれないが、全体をならしてみればそうでもない。左右の色分けをもって語るのであればウヨクの職員はいくらでもいる。とくに政治部の記者は、政治報道というよりは自民党との太いパイプの維持がメイン業務といっていいほどの密着ぶりを見せており、そこには毎年のNHK予算を平穏無事に国会承認してもらうための関係づくりという側面もある。権力のチェック機能としてどうかという問題はあるが、組織の成り立ちからしてやむを得ない部分かもしれない。

記者の「左右」をいうなら、あの朝日新聞ですら政治部の記者はニュートラルもしくは右派のひとが大半だ。朝日はアカヒと呼ばれるほど左翼認定されているが、それは社会部に極左が多いからであり、政治部・経済部あたりはごく現実的な考えの持ち主が大半というのがわたしの印象だ。

NHKに話をもどすと、NHKは右側のひとの目にはサヨクと映り左側から見ればウヨクというのが実態だろう。つまり政治家を含む視聴者の多くは、自分の主観に沿う部分は当たり前と感じる一方、沿わない部分に腹を立て「NHKは真っ赤っか」「いやいやあれは自民党のイヌ」と判断しがちなのだと思う。

繰り返すが、NHKはウヨクであり同時にサヨクでもあり、それなりにバランスのとれた放送局だと個人的には思っている。OBとして採点が甘いところはあると思うが。

さてお留守番のペニーちゃん、彼女はカコクな運命が待ち構えていることを理解していない。それについてはあらためて・・・

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