Pennyと地球あっちこっち

日米カップルの国際転勤生活 ~ ただいまラオス

背徳の小瓶

あれはクリスマスの数日後のことだったと思う。いつものように大量の野菜を調達に行ったコストコで妻がふと足を止めたのは、見慣れない箱の前だった。

ワイン・アドベントカレンダーと書いてある。どうぜ12月1日からイブまで毎日一本ずつワインを取り出して楽しむべし大衆をたぶらかす怪しからぬ商品だろうと思ったらその通りだった。

こんなアル中製造機のようなものに手を出すわれわれではなかったはずが、半値以下になったプライスタグを見て即決購入。

これ実にうまく出来ており、番号順にポコポコ穴を開けて取り出していく。

赤2本ごとに白かロゼが出てきて、うちはふだん赤はほとんど飲まないけど小瓶だから平気さーみたいなノリで開けていく。

初日の赤はブルガリア産で、案に相違してなんつったら叱られるが美味かった。タイプはしっかりとしたフルボディ。

ブルガリアは古代からのワイン産地のひとつで、固有種のブドウで伝統的な作り方をしてきたが、近年はメルローやシャルドネなど西欧の品種と製造技術が持ち込まれ、国際的に注目される存在になっているのだそう。

てな具合に良好なスタートを切ったワイン・アドベントカレンダーであったが、4本目ぐらいからナニコレな外れが何本か続き、コストカットの妙技に舌を巻きつつも、小瓶だからこそなんとかなってるこいつらに背徳的な楽しみを見出しているのである。

休肝日あけの明後日は南アフリカ産の白でキメる予定。

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