Pennyと地球あっちこっち

日米カップルの国際転勤生活 ~ ただいまラオス

あああああっ

ペニーはわたしたちの不調やストレスを感じ取る能力があるように見え、そのせいで過去にはひどい苦労をかけたことがある。

てことはだ、それを悪用して面白がることもできるわけでイヒヒ・・・

といってわたしよりずっと知恵のまわる妻が開発したのが、ああああああっと叫んでペニーを呼び寄せる作戦。へたくそな俳優が絶望の淵に落っこちるときのわざとらしい悲鳴だが、ペニーはこれに見事にひっかかってくれる。隣の部屋からでも駆けつけてきて膝の上にぴょんと飛び乗り、妻の顔を舐めまわしたり、おでこをこすりつけたりして一所懸命に面倒を見てくれる。

申し訳ないけどこんなに可愛らしいものはないわけで、妻は調子に乗ってこれを繰り返した。わたしも何度かやってみて成功した。すると予期したとおり、だんだんとペニーが引っかかりにくくなってきたので、妻は作戦をエスカレートさせた。

それは以前にやった「もう一匹のペニーを呼ぶ」作戦の発展型で、「妻の服の中に別のペニーがいる」作戦と呼ばれている。シャツの襟ぐりをぐっと引っ張り上げて中を覗き込み、「あーらペニーちゃんココニイタノー?!」と大声を上げながらポンポンたたいて可愛がってみせる。ここまでやられるとさすがのペニーもまずいと思ってか、今のところかなりの高確率ですっ飛んでくる。

このように手段を分散化させると、一時は効力を失いかけたああああああっ作戦も打率が上がってきて、楽しいったりゃありゃしねえ。

妻がこうした作戦に夢中になるのは、ペニーとべたべたしたいから。わたしはそういうとき自分からさっさと寄って行くタイプだが、妻のばあいペニーが飛んできてくれるという満足感が重要らしい。なにげに欲深。そういうわけでペニーさん、これからもよろしく。

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