Pennyと地球あっちこっち

日米カップルの国際転勤生活 ~ ただいまラオス

年頭だからこそ?とっておきの暗い話

2023年はどんな年になる?

コロナが片付き、ウクライナ問題も着地点が見つかり、経済もどうにかなってくれてひと息つける?

みんな苦労してきたんだからそう思いたいところだが、個人的にはけっこう悲観的で、2023年はロクでもないことばかり起きるんじゃないかと心配している。

まず経済の完全シロートが見るところ、現在のアメリカの異様なまでの物価上昇とモノの売れなさが景気の大停滞の予告編であり、これが世界的な不況の呼び水になっていくような気がしてならない。

しかもそれが歴史的な不景気になるかもと思うのは、中露の指導者が体制維持に必死となって荒っぽい政策を続けることにより内外が動揺し、これまでロシアが担ってきたエネルギー市場や中国が担ってきた商品市場に今以上の深刻な影響が出るかもしれないから。そうなったき日本経済(というか庶民の暮らし)がどれだけの影響を受けるものやら。

経済のみならず、戦争の心配もある。まず、プーチンが強制リセットされないかぎりロシアはウクライナ侵略をだらだらと続けることができるし、プーチン退場後もそれは同じかもしれない。戦争が長引くほどに西側諸国にとってウクライナ支援の継続が内政的に難しくなっていき、白黒がつかないままロシアはウクライナから何がしかの譲歩(しかもけっこう大きな)を引き出すという可能性も否定できない。

このような、戦争は仕掛けたもの勝ちな状況が生まれるのだとして、それを見て元気づく国家指導者は世界にいくらでもいるが、なんといっても危険なのは習近平。中国史上に何人もいるわけじゃない偉大なる指導者になりたい習近平にとって、戦争を始めるハードルがぐっと下がるのが2023年。彼が台湾の強奪に踏み切るリスクはけっこう現実的なものじゃないか。

その意味で2023年は、ここまで200年間の世界を支えてきたあるパワーの「終わりの始まり」になるかもしれない。そのパワーとは、19世紀の世界に君臨した超大国・大英帝国と、20世紀の途中からそれにとって代ったアメリカ。いずれもアングロサクソンが統治する国家である。

アングロサクソンは(どの人種もそうであるように)邪悪なことも盛大にやるが、論理的であるという長所を備える。論理的であることにより、損して得をとる的な取り引きを冷静に実行して相手を丸め込むことに長ずるようになる。

少々荒っぽい比較だが、かつてスペインやフランスなどラテン系国家の植民地であった国々の政治情勢が一貫してグダグダであり続けるのと比べ、たとえばイギリスが支配したインドの政治は途上国のうちでは奇跡的にしゃんとしており、近年のめざましい経済成長につながっている。同じく、敗戦後の日本が素早く繁栄を取り戻したのは、アメリカのアングロサクソン式統治によるところが大きかったと思う。

このようにアングロサクソンのスキルが20世紀後半の世界の安定の一大要因をなしてきたわけだが、どうやらそれも終わりに近づいてきたらしい。原因は発展途上国の経済成長だ。以前は富めるアングロサクソンの言うことにその他の連中が従う構図だったものが、後発国が豊かになるにつれ発言力を強め、アングロサクソン式のアプローチが通用しなくなりはじめた。

アングロサクソンの論理がもっとも通用しにくい相手は中国だが、困ったことに習近平は中国が世界のスーパーパワーの座につくという野心を隠そうともせず、野心を実現するためには武力の行使も当然と言明している。中国が大暴れすることがあれば、それを真似て暴れる国家指導者(およびその対抗勢力)が続出し、国際秩序はこれでもかってほど乱れるかもしれないうわっなんて暗い話してるんだろだけれどもここまで悪い想像をしておけば少々のことにはへこたれないという利点もあるわけで、皆さまそれぞれの御事情のなかで迎える新年が、明るく幸せなものになりますように。

ペニーの今年の目標は・・・・まだ教えてもらってません。

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