妻の職場のひとたちが情報交換するSNSに、転勤先での暮らしについての質問が載った。
質問者は入省して初めての海外赴任で、とある発展途上国へ行ったらしく、以下のような問題に悩むこととなった。
・家にムシが出る
・窓に鉄格子がついている
・水道水が飲めない
・交通渋滞がひどい
・みんなが自分をだまそうとする
自分はこんな生活には耐えられないような気がするんだが、皆さんはどうしてるの?という質問。
読んだ瞬間大笑いしたのは、そのまんまダッカの暮らしだったから(バングラ人は比較的善良で、だまそうとするヤカラは少ないと思うが)。途上国はどこもこんな感じだけど、そういう予備知識が一切ないまま海外赴任しちゃったんだとすれば苦しいかも。
もしかしたらアメリカの田舎の大きく快適な家で育ち、途上国へ旅行したことがないか、行ったとしても最高級ホテルに泊まっていたのかもしれない。街頭に出れば貧しい暮らしが目に入るはずだが、動物園の檻のなかを見るような距離感だったのかもしれない。
途上国の暮らしの一員となった今、驚くべき現実が押し寄せてきてパニックになったのであれば気の毒だが、これから価値観を書き換えていくことができけなければ「この仕事は無理かもねー」という感想が書き込まれていた。
職場にはいろんなひとがいる。妻の場合、子供のころからエジプトやパキスタンなどで暮らし、壮絶なまでの貧しさを目撃することで独自の世界観を養い、それが今の仕事につながってきたわけだが、まったく違う角度から入ってきたひともいるということか。
それはともかくアメリカ人というのは陽気にできていて、先日行われた職場のパーティーでは(今こっちではコロナ感染爆発&インフル流行で緊張が高まってるんだけど、クリスマスシーズン恒例の「ホリデーパーティー」開催を頑なに実行したがる一派があり、リモート勤務の妻も引っ張り出されたばかりか、なり手のいない準備スタッフに立候補して即採用され、溜息つきながら出かけていった)準備スタッフは年齢性別を問わず揃いのお飾りを頭につけていた。
おれはオッサンだから嫌だとか言わないのがアメリカ人。みんなそれなりに楽しく過ごしたらしいが、妻はよく知らないおばさんの人生相談に長々と付き合わされるなど、それなりの試練タイムだったもよう。なによりどっちにも感染しなくてよかった。
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