Pennyと地球あっちこっち

日米カップルの国際転勤生活 ~ ただいまラオス

わくわくとガッカリが入り混じって

ワールドカップ、ドイツに勝ってよかったねー。試合後の選手インタビューを聞いていると、「俺がキメるっていう気持ちでピッチに立った」といった強気コメントがばんばん出ていて、なんか日本人も強くなったなあと思った。

集団主義の思考は失敗を過度に恐れ、よき個人主義は勇気にみちたチャレンジを生み出す。今の日本代表チームは、前に向かってボールを蹴る心の強さが前の世代より強くなっているのかもしれない。

そういう希望が感じられる大会であるのと同時に、残念な部分がある。

あらゆる差別への反対と多様性の支持を示すレインボーカラーの腕章 OneLove の着用がカタール大会では実現しなかった。「政治的メッセージ」の持ち込みは許さんとFIFAのインファンティーノ会長が禁止したからだ。

OneLove のような普遍的な人間愛の訴えを政治的ととらえる感覚はヨーロッパではすでに時代遅れであり、スイス生まれでイタリア国籍も有する弁護士のインファンティーノ氏がそのことを理解できていないとは思えない。人権をめぐって問題だらけの主催国カタールのメンツを守るため、時に詭弁としかしか聞こえない言い草を交えて熱弁をふるうインファンティーノ氏、そのポケットはオイルマネーでじゃぶじゃぶ?と勘ぐってしまうのはわたしだけだろうか。

こういう問題、どうすりゃいいのかね。

西欧の価値観とは相容れない国家にはワールドカップを開催させないなんて宣言しちゃったら加盟国にとって不平等だし、そもそも「相容れない」かどうかを計るのは誰かという極めて政治的な問題になってしまう。

いっそのこと非民主主義国はFIFAから外して「民主主義クラブ」にすればいいじゃんと考えるひともいるだろうが、スポーツ界が先頭に立って世界を分断するのは得策じゃない。そうでなくても平和を保つのがたいへんな世の中になりつつあるというのに。

とりあえず今のFIFAにできることといえば、スポーツは普遍的な人間愛と一体のものという「スポーツ2.0宣言」みたいなのをすることで、ポジティブな価値観を打ち出してはどうか。

カタールのような国に西欧の価値観を強いたり、逆にかれらのメンツを守るために奔走するのではなく、たがいに時間をかけて目指していく灯台としての「スポーツ2.0宣言」。普遍的な人間愛の希求が政治問題化しないようにするための知恵。ギクシャクとした時代だからこそ、FIFAのような国際的な組織が勇気をもって新たな境地に踏みだすチャンスではないか。

それはさておきニッポンちゃちゃちゃ、次はスペイン料理ご馳走になりますう?!

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