Pennyと地球あっちこっち

日米カップルの国際転勤生活 ~ ただいまラオス

思わぬ親切

ペニーの定期健診の結果が来た。病気や寄生虫のない健康体が確認されてひと安心。

一方であのとき最後に書いた「あと一歩で配属が確定というタイミングでとんでもない知らせが飛び込んできた」件に、心のざわめきを抑えることができないでいる。とんでもない知らせってのは・・・

その職場は割と高レベルの機密情報にタッチすることから、配属されるにはナントカ委員会の承認が必要だというのだが、その委員会が8月は完全に停止しており、末日になってようやく再開される予定だというのだ。完全停止って、委員会メンバーがみんな夏休みだから?なんにせよこのせいで結論が1ヶ月遅れることになった。

仕事がないのならぷらっぷら遊んでいればいいじゃないかともいうが、国民の税金から給料をもらっている立場では心情的にもリクツのうえでもたいへんまずい状態。ここで妻が心配するのは、ぷらっぷらさせてると誰かの責任問題になるからと、今すぐ押し込める部署に配属されてしまうこと。そうなればブリュッセルでの職務実績をもとに悪魔のカウンターパートに据えられてしまう可能性が非常に高い。

そうなった瞬間、悪魔がばらまくウソまみれの悪評のせいで本省のオフィスまでもが針の筵と化し、あの手この手でネチネチ虐められること間違いなし。妻は1週間ともたず、退職するしかなくなるだろう。

こんな馬鹿みたいな話に振り回され、鉛が入ったような重い胃袋で暮らす日々に、少しだけいいことがあった。

まもなく配達される家具類(3年前、ダッカ赴任のときアメリカの倉庫に預けていったもの)をどう配置するのか、どういう家具を買い足せばいいのかを考えるうえで必要なモノサシがなく、IKEAの紙メジャーに頼ってたんだけど、これはまあ不便なんだよね。

そこでちゃんとしたやつを買いにホームセンターへ行ったところ、欲しいやつが見つからない。あるのは20ドルも30ドルもする高級品ばかりで、うちがいま必要とする安いやつが売り切れている。

オンラインで在庫をチェックすると20数個あることになっていて、アメリカの店舗の在庫管理がいい加減でオンライン情報に反映されていないことが多いとはいえ、1個もないってどーゆーことかね・・・?

と店員のおっちゃんに尋ねたところ、うーんこういう小物には盗難防止タグがついていないからけっこう万引きされちゃうんだよねえとのお答え。未開封の在庫がないか真面目に調べてはくれたが、結局安いのは見つからず捜索打ち切りとなった。

がっかりしながら去ろうとしたとき、おっちゃんがパタパタと駆けてきて「ほらこれ!」と手渡しくれたのがこのメジャー。

妻の落胆ぶりを見かねて、使い古しのやつをプレゼントしてくれたのだった。わたしが思うにはそれだけじゃなく、妻の丁寧な態度に対して感ずるところあったからじゃないかと。自分なんてその典型だけど、あるはずの在庫がねーぞ?!なときってイラつきが顔に出やすいものだが、妻はお行儀いいからねえ。

ともあれ、いくら「意気に感じた」とはいえ店の備品を客にあげちゃうなんて、そのおおらかさがアメリカらしくて楽しくなってしまった。

ムカつくことたっくさんあるけどさ、こころに小さな灯をかかげて生きていこうじゃん?

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