Pennyと地球あっちこっち

日米カップルの国際転勤生活 ~ ただいまラオス

底辺企業 AV*S との死闘

赴任先へ来てクルマを買うまで、あるいは自分のクルマが届くまではレンタカーのお世話になることが多い。

6月下旬に到着してレンタカーを借りようとしたら料金が高騰しており、各社とも1ヶ月の料金が軽く2000ドルを超えるなか、ただ1社1300ドルを提示していたのがエイビスレンタカー。予期せぬ転勤による出費を極力おさえるためこの会社から借りることにした。

シートにこびりついた汚れなどメンテナンスが甘く、ナンダカなあと思うところはあったが、幸いにして故障なく1ヶ月が経過。ただし契約は延長できず、いったん返却して別のクルマを借りようとしたとき、エイビスが本性をあらわした。

オンラインで空き車両を見つけて予約しても、実際には車両がないのだ。車種を確認するため(荷物運びがあるのでたくさん積めるやつが欲しい)店舗に電話すると、「クルマはない」という。オンラインではあることになってるよと説明しても、ないものはないの一点張り。

他の店舗でも同じで埒が明かないからコールセンターにかけて事情を説明すると、今度は「オンラインにあるのなら店にある」の一点張りで、エイビスまじで客を舐めてんのか。

「いくつもの店舗で確認しましたけど、あるはずのクルマがひとつもないってのは異常事態だと思いませんか?」

「空港店だったらありますよ」

おいおいそう簡単に言うなよ、空港まで交通費いくらかかると思ってんだよ(電車は途中までしかなく、あとはタクシー)。

「ああそうですか空港店ですか。本当にそこあるのかどうか調べてくれますか?」

「あんたが電話しろよ」

こんな感じでどうにもならないエイビス。安さには理由があったことを痛感させられた。

エイビスはユーザーレビューがかなり悪い。ただし今はレンタカー各社の評判が一様に落ちており、エイビスだけが図抜けてひどいわけでもない。

業界全体に厳しい目が向けられている原因は、どうやらコロナらしい。2年前、コロナによる売り上げの激減に対応して各社は競うようにしてクルマの売却を進めたが、ここへきて需要が回復し、今度は購入を急ぐことになった。ところが半導体不足による新車生産の落ち込みのせいでクルマが手に入らない。以前から保有している車体も、故障に対応する部品が入手難。こうして慢性的なタマ不足がおき「あるのにない」現象が頻発しているというわけ。

わたしたちはエイビスに見切りをつけ、レンタカー各社のうち飛びぬけて評価が高く、そのぶん料金も高いエンタープライズレンタカーに乗り替えることにした。とはいえこの会社もタマ不足の事情は同じで、ぎりぎり確保できたわけだが。

エイビスと違うのは、従業員教育がマトモなせいで受け答えがしっかりしていること、車両引き渡し時のボディー傷チェックをすること、車内が清潔なこと。

こんなの日本だったら当然のことばかりだが、アメリカでは飛びぬけた競争力を持つらしく、そのぶんエンタープライズはがっちりお金を取りにくる。このえげつないビジネスが実にアメリカ的でおもろいわけだが、今のところわたしはハンドルをにぎるたび料金の高さを思って肘がヒリヒリするのである。

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