帰宅して地下駐車場に入ってからの立ち往生。
行く手に新しいシャッターがあり、これを開ける方法がわたしにはない。
精密なイラストで説明しよう。普段はシャッター①から入場して、左奥の出島へと進む。
ところがこの日は、以前には存在しなかったシャッター②が、箱根の関所のように立ちはだかっている。アパート管理会社が何の前触れもなく設置したものだ。
もちろんこのシャッターはわたしが出発する時点で存在していたが、内側からは自動的に開いた。だが帰宅時はどうにもならない。リモコンが要るはずだ。慌てて職場の妻に電話し、
総務→アパート管理会社→駐車場管理業者→アパート管理会社→総務→妻
このループを3周する無限コミュニケーションの結果、リモコンが届けられることになった。ただし配達は翌日。
この騒ぎのなか、わたしは運よく帰宅した出島の住人に出くわし、シャッターを開けてもらうことができた。
この管理会社は普段からだらしがない。例えば1月に行われたネズミ駆除の知らせが、3か月後の今でも玄関扉ほか数か所に貼られたまま。
まだ駆除できてねえのかよ(笑)
そのほか玄関まわりを照らす門灯も1月に故障したままで、夜は真っ暗。
今回のシャッター騒動について妻が職場のスタッフ(フランス人)に話したところ、そのひとはひとこと、
That's so very Belgian.
とベルギー人の仕事ぶりについて辛辣な感想をつぶやいたという。
妻の勤める役所は世界中の出先で多くの現地スタッフを雇用しており、その働きぶりについて「バングラデシュ人はかなり真面目」といった評判が語られているわけだが、ブリュッセル赴任者は口を揃えて「ここはダメ」と言うらしい。
仕事をせずに済む方法ばっかり考えていて役に立たず、尻をたたいても100点満点を目指さないから50点60点どまりの仕事しかできないというのだ。
わたしはベルギー人の労働倫理がぁとか責めているわけではなく、むしろあくせく働かなくても世の中が回っていくのならそれでいいじゃんと思うくらいで、今回のような仕打ちに対してはニッコリ笑って震えるだけ。
まあ、ベルギー人の仕事ぶりを嗤(わら)うフランス人も、あんまりえらそうなことは言えないと思うけどね。
駐車場に話をもどすと、出島にとりつけられた新しいシャッターは防犯のためだという。
えっ、てことはさ、シャッター①は役に立ってないの?
シャッター②で出島を守ってくれることは有難いが、本土のひとたちはどうすりゃいいの?
ベルギーのマンション、力の入れどころがちょっとズレているように思えてなりません。
ブログのランキングというのがあって、これをポチしていただくとたいへん励みになります。