こってこてのソーセージが「足し算」の成果だったのと比べ、今度のやつは「引き算」の妙技だった。
お相撲さんのこぶしほどもある豚肉。
6ユーロ(780円)くらいで、調理済みの肉としては安価。庶民のふだんメシなんだろう。
これにナイフを入れると・・・
けっこうな厚みの脂身がついているのだが、低温でじっくり加熱したのだろう、脂がすっかり流れ落ち、うま味だけが残っている。あぶらがこんなに味しいとは。
赤身も文句なし。
歯ごたえと柔らかさを同時に楽しめ、脂が落ちたぶん味はあっさり、そのくせ深みあって極上。引き算大成功。
小食のわが家で「こぶし」はおかずとして食卓に2.5回のぼった経済性もすばらしく、是非また買ってきたい。
この日は夕飯も地味に豪華だった。
タコを買った魚屋さんにこんなのがあったので挑戦。
ホタテごときで挑戦とか笑われるかもしれないが、拙者も妻もそのまんまホタテに触ったことがない。
おっかなびっくりでバラして、焼いたり茹でたり。
貝柱はちょっと火を入れすぎたけど、まあまあ美味かった。エンガワは湯をくぐらせた途端くるりと丸まって可愛らしくなるのな。
人間ばっかり楽しい思いをしやがって。
ペニーさんにはホタテを少々差し上げたほか、ヨーグルト瓶の最終仕上げを依頼。
んぐんぐ・・・
この一所懸命さが見ていて飽きないというか、毎度こころを洗われる。
横目でテレビ観ながら漫然と食事する我が身と照らし合わせて。
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