以下はアメリカ政府によるツイートであり、この国に対して信頼感ゼロのひとが見ても意味をなさないが、アメリカとロシアを比べたときロシアのほうが嘘が多いと感じているひとにとってはそれなりの説得力があるだろう。
Russia is intentionally spreading outright falsehoods in an attempt to create a pretext for military action. The Russian government claims that the United States has planned chemical weapons attacks in the Donbas, which is a lie ❌ pic.twitter.com/MKy9cffevf
— U.S. Mission to the EU (@US2EU) January 28, 2022
ツイートはこう主張する。
ロシアは(ウクライナへの)軍事進攻を正当化する目的で虚偽情報を拡散している。
ロシアの嘘:アメリカはウクライナ国内での化学兵器の使用を計画したことがある
真実:アメリカは化学兵器を使用しない
むしろロシアはアメリカと同様化学兵器禁止条約の批准国であるにもかかわらず、敵対する相手への攻撃・暗殺の目的で化学兵器を近年2度にわたって使用した。
「暗殺」とは、ロシアの元スパイでプーチンを批判していたアレクサンドル・リトビネンコ氏がロンドンで毒殺された事件(2006年)のことを指していると思われる。この件はイギリス政府がロシアを黒幕として批判しただけでなく、欧州人権裁判所がロシアによる犯罪であると認定している。
ウクライナ情勢をめぐってロシアは虚偽情報の拡散にたいへん力を入れているらしく、ドイツをはじめとするNATO諸国内にはロシアの嘘をナイーブに信じ込んで世論に影響を与える層が目立ち始めていると聞く。
で、ロシアはウクライナ侵攻をやらかすのか。
北京五輪の開催中は大人しくしている(それにしてもドーピングまみれのせいで「ロシアオリンピック委員会」としてしか参加できない虚偽体質がみじめだねえ)だろうが、終わったらどうするかな。
こないだラブロフ外相のセリフに爆笑したんだけど、彼は「ロシアに戦争の意志はまったくない。やるのは相手から攻撃を受けた場合のみ」としたり顔。それって攻撃を受けたという『事実』の準備ができたらやりまっせと言っているのに等しいわけで。
現にウクライナ侵攻の口実に使う虚偽映像の製作計画の証拠を入手したとアメリカは主張していて、あまりにも分かりやすい展開にお茶を噴く暇もない。
こんな直情径行型の国家に振り回されていてはたまらんので、なんとか外交努力によってロシアを静まらせたいものだが、どうなるかね。
NATO側を代表してというかマクロン仏大統領がロシアを訪ねてプーチンと会談する(本日)という。
だけどマクロンさん、メルケル退場後の「ヨーロッパの指導者」という名声が喉から手が出るほど欲しく、加えて選挙が近づいているせいで生臭い欲求の塊になっているはずで、見当違いのスタンドプレイに走らないか心配なんだよね。
そういうマクロンの足元をプーチンはじっくり見ていると思うよ。
ブログのランキングというのがあって、これをポチしていただくとたいへん励みになります。