日本酒づくりは初戦がかんばしくなかったくせに、白ワインにも手を出すことになった。
ワインづくりは日本酒より工程が単純で、いちばん簡単なのはブドウを潰して放置するだけ。
おフランスのシャトーなんちゃらのワインなんてどんな秘法で醸したものかと思いがちだが(わたしはそうだった)、原理的にはこれで作れちゃうんだからあっけない。
さっそくやってみるとするか。
ブドウは近所のスーパーで買ってきた普通のやつ。
実はこの表面に天然酵母が付着しており、そいつが発酵をおこしてくれる。
酵母はブドウを洗うと流れてしまうので、洗わないことが原則だが、気になるんだったら軽く洗ってもいいと参考にしたサイトに書いてあった。
ブドウを流水にさらすだけでこすることはせず、実を取って乾燥。
水道水は発酵過程で腐りの原因になりやすいので気をつけろといわれたので、洗浄には湯冷ましを使った。
乾いたら潰す。
このときのブドウはたいへん硬くて指がしんどかったので、レモン搾り器の助けを借りる。
ひととおり潰したら、ざくざくと細かく砕いていく。
道具はマッシュポテトづくりの あれ を使うひとが多いみたい。
実はストレーナーに残り、果汁がボウルに溜まっていく。
あ、ブドウに触れる道具はすべて熱湯やアルコールなどで殺菌な。
実つぶしが終わったら、搾る。
目の粗い布巾に包んでぎゅーっ。ろうとを伝って発酵用の容器に落ちていく。
今回使ったブドウは500グラムほどで、取れた果汁はこんなもん。ワイナリー開業への道は遠いな。
こういうふうに搾って果汁を取り出すのは白ワインをつくるときで、赤ワインは皮やタネ、小枝ごと潰してそのまま発酵させる。黒ブドウだったら皮などの色のせいで赤いワインになるってわけ。
以上で発酵の準備はできたが、このままでは出来上がりのアルコール分が足りないので、砂糖を投入。ブドウの10分の1(今回は50グラム)にするとワインらしいアルコール度になるという。あとは数日間、暗所に保管するだけ。
ご存じのように発酵とは、酵母がブドウ糖を食べてアルコールと炭酸ガスをつくる過程をいう。アルコールは酵母のおしっこ、炭酸ガスはおならということができる(おならが液中に溶け込んでいる状態が発泡酒)。
さて、初めてのワインづくりは、ブドウの表面に住んでいるはずの酵母の働きをあてにしたものであり、酵母がいなかったり洗い流されてしまった場合、発酵はおきない。
今回のようにスーパーで買ったものはしっかり洗浄されているはずなので、酵母の残存をさして期待していなかった。
案の定、発酵が始まるはずの24時間がたっても音無しの構えだったため、ドライイースト(乾燥酵母)を投入、そしたらまもなく始まりましたよ。
細かい泡がぷつぷつと・・・
おならだけじゃなく、ちゃんとおしっこもしろよー。
参考サイトによれば、発酵には3~5日かかるといい、ここまでまる4日がたった。味見すると、未分解の糖分のせいでかなり甘ったるいが、舌にアルコールを感じる。
さてどうなるか。
うまくいったらお慰み(成功する可能性が低いときに使う表現)。
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