夜の散歩は、100メートル進んだところで急に強く降りだした。
ペニーはくるりときびすを返し、全力ご帰宅モード。紙製ボディという噂は本当らしい。路上に引き留めて時間をかければトイレはしてくれるが、朝まで我慢してもさほどの負担ではなさそうなので、ご希望どおり散歩は中断。
さらに気の毒だったのは、ペニーにとってアレルギー物質である豚肉の調理で彼女の嗅覚を刺激してしまったこと。
にごり酒に合わせて角煮を食いてえ!という話になって豚肉を買いに行ったところ、定番のバラ肉がブロックでは売られていなかったので、肩ロース1kgを購入。ひたひたの水量に青ネギとショウガを投入して2時間コトコト。
バラ肉より脂身が少ないぶん、あのとろみは楽しめない代わり、ヘルシーな角煮になるぜえ!とレシピに書いてあった。
細切れにしたら、醤油・みりん・料理酒・オイスターソースなどでたれを作るのだが、肉1kgぶんだけあって大さじ3といった量になり、これまで減るスピードが亀だったわが家の調味料がぐぐっと減った。
たれにつけてひっくり返しながら20分煮たら出来上がり。
お味はどうだったでしょう。
とても柔らかく、適度な噛みごたえあり。砂糖をレシピより減らしたぶん上品な味。
「料理屋さんで出してもおかしくない!」と妻がアクセル全開の褒めをかましてくれた。
この豚肉天国を味わうことができなかったペニーを更なる不幸が襲った。
翌朝は雪。紙製のペニーさんは玄関のガラスドアから外を見ただけで固まってしまい、1号に抱き上げられて最寄りの草地に移動。
だけどウウッ、からだが動かないの・・・
そんなこと言わないでペニーさん、ゆうべから我慢してるんでしょ?ただの1回でいいからシーッしてみよっか?
やだもん・・・
てなこと言いながら、しばらくしたら長めのしゃがみこみで1回。気分が変わるよう抱き上げて少し移動したら、そこで2回目。さらに移動して、草丈が低く雨天でもお尻が濡れにくいところに降ろしてあげたら無事に#2発射ボタンON。
以前ははるかに手がかかっていた雨天のトイレ、近ごろでは互いに要領が飲み込めてきて、短い時間で結果を出せるようになった。
ペニーさん、ブリュッセルの冬は長いよ。がんばろうね。
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