気温が一段と下がった朝、ペニーさんは奮い立っていた。
というのはウソで、防寒ジャケットを着せただけで逃げ腰になり、家から抱いて運び出さないと散歩が始まらなかったりするお嬢様。いったん歩きだせば普通なんだけどね。
給湯暖房システムの故障は、2日目の夕方になってようやく作業員が来てくれた。
この装置によくあることで、給水管に気泡が詰まって圧力が低下していたんだと。気泡を抜くためのバルブをひねり、次いで注水のためのバルブをひねったら何ごともなかったように動き始めた。
かかった時間は1分。
あらかじめエラー番号は伝えてあったんだから、電話で「これこれのバルブをひねってみて」を指示を出してくれれば即座に解決できたわけで、じっさい作業員のひとはそう言っていた。この件にかかわった連中、やっぱり役立たずだった。
寒くなると恋しいのが熱燗で、日本酒を置いてる店に行くたび気になるんだが、高いんだよね。
5合瓶で3000円超という値段は、そもそも高級品ばかりだから仕方ない。こちとら庶民的なやつでいいんだけど。
そこで思い立ったのが自宅でのどぶろく造り。
アルコール分が1%以上の自家醸造は日本では酒税法で禁じられているが、ベルギーにはそういう制限がないので試してみることに。
初挑戦のわたしが成功するかどうかは別として、手順そのものは小学生でもできるくらい簡単なので、ざくっと紹介しておく。
■米をよく洗う
酒米なんて手に入らないので、ふだん食べてるやつを使用。一晩かけて含水すべしという説のほか、含水させず速やかに炊けという説もあり、今回わたしはしっかり含水させた。
■少なめの水で炊く
今回は米2合に対して1.8合炊き相当の水量。炊くより蒸したほうがいいという説があるが、蒸し加減に悩むのが嫌だったので今回は炊飯器で普通に炊いた。
■炊きあがった米に水を加える
水量は米2.5合に対して1.2リットル。
この段階以降に使う器具(容器・計量スプーン・オタマなど)はすべて煮沸消毒しておく。雑菌が入ると醸造は失敗する。
■米麹を投入
米麹にふくまれる麹菌は高温だと死滅するので、水温が50℃ほどになったことを確認してから投入。
米麹はアメリカのアマゾンで購入。ベルギーでも売られているかどうかは調べていない。
■イースト菌・レモン汁(それぞれ小さじ1)、ヨーグルト(大さじ1)投入
イースト菌はスーパーで売られているもの。レモン汁とヨーグルトは雑菌の繁殖を抑える目的なので、容器や醸造環境の殺菌が完璧であれば不要。
■よく混ぜて保温
発酵の適温は25~26℃。それ以下でも以上でも発酵はするが、かかる時間が変わるらしい。このあたりの知識テキトー。
たまたまわが家は使っていない浴室の気温が26℃前後で安定しているので、そこに安置して一日に一回混ぜる。
仕込みから24時間後の様子。しっかり蓋をしていないのは、発生する炭酸ガスを逃がすため。耳を近づけると、じゅわじゅわ言ってて実にカワユイ。
気が短いのが欠点で、コッソリ味見。
すでに甘酒ぽくなっているではないかー。ただ酸味と苦味を感じるので、これが発酵につれ消えてくれればと思っている。
失敗するとクソ酸っぱかったりゲキ臭かったりするらしい。
早ければ3日、遅ければ1週間~10日ほどで出来上がるというのだが・・・
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