土曜の妻は、ただでさえ体調すぐれないうえ偏頭痛お強めが出てゾンビ状態、一日の大半を横になって過ごしていたが、日曜には人間度65%まで回復、気晴らしを兼ねて市場へ行った。
市場のすぐ近くには普段行かない小さな公園があり、今日まで気づかずにいたのだがドッグランがあった。
黒い子はずっと吠えていたが白い子はたいへん穏やかで、それにつられてかペニーは吠えることなく静かに挨拶していた。
今朝はいい子だったねペニー、はいポーズとって。
このときペニーの視線の先には、わたしがひそかに「ジャンボン」と呼ぶ日曜マーケットのトラックがあった。
チーズとハム類を売るからジャンボン。はい無駄情報。
やたらに種類豊富なチーズを少しでも多く楽しもうと、妻はあまり通じない英語で特徴を聞きながら選ぶ。
家族経営らしきこの店では、オヤジさんオカミさんともにフランス語じゃないと対応が素っ気なく、英語で話しかけても無視されることがあるけれど、それくらいで引っ込んでいては何も得られないので、妻はまあまあ英語が通じることが判明した娘さんの手が空くのを待っては声をかける。オバチャンの粘りを軽く見てはならない。
ハムに野菜を加えたテリーヌみたいなものがうまそう。こっち方面の探求も進めないとね。せっかくブリュッセルにいるんだから。
帰路に立ち寄ったパン屋は、気温6℃というのに長蛇の列。
この界隈では評判のいい店らしく、早めに行かないと商品棚がスカスカになってしまう急げえ。そしてパン以外にも気になるものがあったら買ってきてくれえ。
市場でどっさり買った野菜その他いろいろを持ち帰るのは、とくに雨の日にはツライ労働になるので、新兵器を導入した。
年寄くせえと笑うなかれ、徒歩圏で買い物を済ませるブリュッセル都心部生活に欠かせないツールとしてこのカートは絶大な支持を得ている。30ユーロ(3900円)もしたが、保温ポケットつき、大きめの車輪は物理法則により引くのが楽、量を気にせずどかどか買い物できる有難さを実感。
ペニーがぴょん跳ねしているのは妻の持つ箱をねらってのこと。
気になるよねーいったい何が入ってるのかねー。
さて「ジャンボン」から買ってきたチーズ(下のやつ)はカマンベールみたいなものだけど、においが弱いという。
たしかにそのとおりだったが、舌の上でのこってり具合はカマンベールそのものでウマイ!
上のモッツァレラはイタリア人経営の屋台で「どういうの?」と尋ねても英語がまったく通じず、そこへ通りかかったおじさんの通訳によれば「ふつうは水牛の乳からつくるが、これは牛だからあっさりしている」とのこと。
ハムと野菜?のテリーヌも賞味。
緑色のやつはピクルスで、食感と味の点でほどよくハムと協力し合う感じがとてもよかった。香ばしく繊細。
朝食後、ペニーがぴょん跳ねして狙っていた箱からデザートが登場。
クリームとマカロンがあっさりしていて、イチジクの邪魔をしない。砂糖強めのものが多いこの店としては上出来。
ちょっと贅沢をしてしまったが、明日から「勝負の週」に突入する妻が心身の栄養をじゅうぶんにとることがわが家の重点課題。
そしてなんということでしょう、午後のお茶にはエクレアが登場することになっています。オソロシ。
以上、必死に訴えてみた買い物カートの有用性。
このお婆ちゃんくさいやつを我々が引きずって歩いているところを見ても笑うなかれ。そもそもブリュッセルではごく普通の風景であることだし。
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