ヘント(またはゲント)というベルギーで三番目に大きな街をちょっと散歩してきた。
クルマがまだ休業中だったので、電車で出かけた。
ペニーには念のためサンダーシャツを着てもらったが、この子は1号2号と一緒にいればたいたいの場所で落ち着いていられるので、互いに駱駝楽だ。
ヘント駅から旧市街まではトラムを利用。ちなみに路線は1番を使うのが正解。2番4番でも行けるが、けっこうな遠回りになるので。
ペニーが首を出している赤いものは小柄なペット用のキャリーバッグ。
普通に背負うだけでなく、前に持ってくればペニーの様子を観察したり撫でたりすることができる。
横倒しにして運ぶためのハンドルがついているほか、付属のプラスチック棒を使ってテントのようにすることで、旅先での寝小屋としても使える。
なお、このかっこうで歩いているとペニーの可愛らしさが数倍増するらしく、すれ違うひとがとろけるような顔で声をかけてくることが多かった。親馬鹿の幸福感を得られるぶん、お値打ちの投資だった?
この日は雨がちだったが、観光地かつ大学町であるせいか、元気に歩き回るひとが多かった。
ヘントで面白いのは、ちょっとした広場が多いこと。
ヨーロッパの街の多くは中央に大きな広場を持っているが、ヘントのそれ(コーレンマルクト広場)はさほどの規模ではなく、そのかわり、中小の広場があちこちに散らばっている。くねくねと折れ曲がった道が多いせいかもしれない。
さすがは地ビールの聖地ベルギー!と思ったら、これはローソクでした。灯してビールのにおいが広がるんだったらちょっと考えもの。
19世紀にヘントで生まれたといわれる砂糖菓子キュベルドンを売る屋台。
キュベルドンは鼻を意味するのだそうで、面白がって少し買ってみた。
さてトラムのことだ。
車両はひっきりなしに通る。
たいして広くもない道だから、混合交通の見本のようになる。
写真を見ると「危なっ」と思うかもしれないが、トラムはこうした区域では歩くほどのスピードで運行するので、見ていて危険という気はしなかった。ひき殺される事故がゼロかどうかは知らないけれども。
ヘントの魅力は運河で、さまざまな表情を見せてくれる。
運河沿いの豪奢なギルドハウスもいいが、わたしはもうちょっと普通の家のたたずまいに目が行く。
こういうのがいいんだよ・・・
という運河の景色のなかにもトラムがどんどん登場する。
狭い橋いっぱいにトラム同士がすれ違う様子は、箱庭のようで面白い。両脇の歩道にいるときにトラムが来ると、とってもテーマパークの気分になります。
ヘントの面白さは、あちこちに点在する中小の広場と、そこから四方へ伸びる路地への「迷い込み感」だろう。
広場から路地へ。そこからまた広場へ。
あてどなく歩きながら、街を浮遊してみる。
大学街でもあるヘントにはクセのあるインテリが多いのか、表を見ただけではなんだかさっぱりわからない店も。
これインテリアショップなんだけど、わたしたちがこれまで見たなかで一番不思議な品揃えだった。撮影なんておっかなくて尋ねもできな雰囲気だったので、みなさまの目でお確かめを。
ヘントの散歩は楽しかった。
雨がちだったので、この街の目玉である「神秘の子羊」「フランドル伯居城とそこから見るヘントの夜景」という有料サービスは別の機会にとっくり堪能することにして、この日は撤収。
トラムのつくりだす景色と、街の浮遊感を堪能できただけでも大収穫だった。
勢いで買ってみた名物キュベルドンを帰宅後に賞味。
カリッとした砂糖の殻に包まれた、柔らかなキャンデーだった。
個人的な好みでいえば、もいっかい買わなくてもいいかな・・・😊
ブログのランキングというのがあって、これをポチしていただくとたいへん励みになります。