ライデンに来ている。
シーボルトハウスで展示中の絵に現代日本のポップカルチャーの源流を見た!と騒いだあと、現代ヨーロッパ絵画の根っこのような風景を目にした。
運河に浮かぶ蓮と空と雲。それらがさざ波によって融合するこの感じ、どこかで見たことあるよね。
こういう空気感をまるまるキャンバス上に移し替えようとして奮闘した画家たちが印象派と呼ばれるようになったんだろうなと、勝手に合点した。
睡蓮で知られるモネはフランス人じゃん!というなかれ、ヨーロッパ絵画というざっくりした枠のなかで感じたことなので(笑)
で、この蓮を撮ったのは、とある跳ね橋の脇。
こってこてにオランダな風景のすぐ横に、わたしたちが泊まったホテルがある。
出発の朝、いまひとつだった体調を押して出かける決心をした妻が検索し、最後のひと部屋をゲットしたもの。
ブティック ホテル デアウデ モルシュ(Boutique Hotel d'Oude Morsch)といい、レビューの良さを参考にしながら選んだ。
もとは作業場や倉庫だった?的な建物の2階の部屋に通された。
屋根裏感が楽しいよね、ペニー?
曙と小錦が並んで寝られるほどベッドがでかい一方で、ソファはなかった。少なくともこの部屋は。
天窓からの景色はこれ。
運河に一番近い部屋ならではの見晴らしで、これはラッキーだった。
もうひとつラッキーだったことがある。
夕食をとりに出かけた。
運河が大きな交差点になっているところがあり、広々とした水面に張り出したデッキで大勢が楽し気に過ごしている。
ちなみにライデンでは(おそらくオランダ全土では)だーれもマスクしておらず、最初は着用していたわたしたちも居心地悪くなり止めてしまった。素顔で歩くの何年振り?な気分で、はなはだ落ち着かない。
橋のたもとのレストランをテキトーに選んで入る。
メニューを見ているうちに妻が「おや?」と言い出し、財布から一枚のカードを取り出した。
ホテルのチェックイン時に渡され、「このレストランで提示すれば、オマケの一皿が出てきますよ」と言われたのだという。
試してみたら、ほんとに出てきた。
オランダ独特のハム、サラミ、ナッツ、チーズにサラダを添えたもので、けっこう美味しかった。
なんでこんなサービスを?と尋ねたら、レストランとホテルのオーナーが同じだってんで、なーるほどね、けっこうなお値段のする皿ではあるが、客が入ってくれれば着実に売り上げになるわけで。
で、このオードブルには別の効用があった。
ウエイターの兄ちゃん(この店に来て3週間目)が、わたしたちのオーダーを通すのを忘れ、かなり遅れてしまったのだが、こちらはオードブルのおかげでイラつくこともなく、すきっ腹にビールでやばくなることもなく、楽しく過ごすことができた。
ちなみに店は Scarlatti という。
料理はあれこれ悩むのがめんどくさく、バ〇のひとつ覚えでムール貝を注文。
あの人気店におよぶものではないが、普通に美味しかったよ。
腹を満たしたら、運河をたどりながらライデン観光へ。
「ここに住んでみたいわー」「なんかいい仕事ないかねー」と言いながら歩いたライデンの魅力についてはあらためて。
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