アメリカ人とバングラデシュ人の夫婦に招かれて、夕食をよばれにいった。
1)このカップルは同性婚した男性
2)わたしたちと同様ワクチン接種済み
コロナについては、うちも先方も普段はたいへんおとなしく暮らしていて低リスクと信じられるうえ、もうワクチン打ったんだしもうえーやろな判断(心の片隅でわずかにビビっている)。
妻的な役回りに見えるバングラデシュ人のほう(ここではバンちゃんと呼ぶ)が、郷土料理の腕をふるって、たいそう美味なものをいただくことができた。
生まれて初めてのアメリカ暮らしを楽しんでいるふうのバンちゃんだったが、彼の胸には悲痛な思いがあるはずだ。
イスラム国家では同性愛への風当たりがたいへん強く、彼はまだ家族に自分の結婚を報告できていない。
自分で貯めたお金で「アメリカ留学」だと両親に説明してバングラデシュを後にしてきたバンちゃんが、真実を告げられる日はいつ来るのか。
昔とちがって通信が簡単だから、バンちゃんは家族・親戚と頻繁にビデオ通話しているらしいが、真実の告白が喉もとまでせりあがってくる時があるにちがいない。
夫妻の部屋はたいへんお洒落にコーディネートされていた。
うちもこんなにカッコよくしたいものだが、いつも無味無臭の無難なモノばかり選んでしまい、デザイン的な冒険をする度胸というかセンスがないことが悩みのタネ。
家具やインテリア選びについてのふたりの話が面白かった。
アメちゃん(←ダンナ)は新生活が始まってすぐに家具調度品がそろっていないとダメなもんだから、すぐにエイヤっと買い込みたがる。
「だいだいこんなもんでええやろ!」という発想がわたしそっくり。
一方でバンちゃんは、「納得したものを選ぶの」といって1か月でも2か月でもかけてじっくり選ぶタイプであり、我が家では妻がまるっきりそれ。
男女はみんなそうだなどというつもりはなく、コダワリの強い男性や「大雑把でいいのよ~」な女性はいくらでもいるが、いずれにせよカップルがうまく補完しあったり(妥協しあったり)しながら暮らしをつくっていく様子が見ていて楽しい。
6時半にお邪魔してから時間が飛ぶように流れ、見上げれば時計は10時。
こんなシチュエーションは1年半ぶりのことで、たいそう新鮮だった。
ハグも握手もない(おそらく「こっちから動作しかけないと拒否しているみたいで失礼?」な思いが双方にあったと思われる)ぎごちない別れをして帰途についた。
この楽しい夫婦と次に会えるのはいつになるだろう。
アメちゃんは国際転勤族で、今は珍しくワシントンDC勤務だが、次はどこへ行くかわらない。
大袈裟でなく一生会えないかもしれない。
流れもんはツライねえ(笑)
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