Pennyと地球あっちこっち

日米カップルの国際転勤生活 ~ ただいまラオス

レディ・ガガの「星条旗」に感動

昨夜の大統領就任式、さわりだけ見て寝るつもりが、ベッドに持ち込んだスマホをOFFにすることついになく、結局最後まで見てしまった。

妻は最初から最後までグスグスと泣きっぱなしで、国家に仕える者としてトランプの出鱈目な「政治」に振り回されただけでなく、ひとりのアメリカの理想を信じる者としてどれほど辛い4年間だったのかがよくわかった。

バイデンのスピーチは、どこかの首相のさっぱり胸に響いてこない演説(というか独り言?)とちがって盛り上がったが、トランプの民主主義破壊とコロナ禍という料理しやすいネタに乗っかりすぎてくどくなり、妻も最後の7~8分はいらなかったねといっていた。

 

すごかったのは国歌を歌ったレディ・ガガ。

階段を下りてきたときは、足元の見えないど派手衣装(および超高いハイヒール?!)のせいで足を踏み外さないか心配だったし、本人もそのせいかかなり緊張の面持ちでどうなることやらと思ったが、歌は素晴らしかった。

 

リズムを崩しまくって歌うガガ流の「星条旗」は、よくありがちな個性出したくてイジっちゃいました的な歌い崩しとはレベルのちがう、たいへん美しいものだった。

わたしが世界最高の腕前と信じる海兵隊軍楽隊、大統領直属  President's Own の伴奏は、レディ・ガガの力強いボーカルの引き立て役として音かずを最小限にとどめるアレンジながら、洗練度のたかい美しい演奏だった。とくにサビの部分(1分58秒~)の不思議なコード進行は、いい意味で別の曲かと思うほど新鮮な響きを帯び、ひそやかに歌を盛り上げていた。

レディ・ガガは普段とくらべて声の揺れが大きく、さすがに緊張したのかもしれないが、それよりは「まともなアメリカ」を取り戻した喜びに体がはち切れるそうになっていたと見るほうが当たっているだろう。それくらい彼女は幸せそうな顔をして歌っていた。

それやこれやで、レディ・ガガによるアメリカ国歌は、音楽的水準がきわめて高く、個人的にもこれまでに聞いたなかで三本指にめでたく入ることとなった。 

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それにしてもペンスはラッキーなやつだ。

トランプに魂を売った愚か者として任期を終えようとしたその寸前、暴徒による議事堂乱入事件がおき、結果「民主主義を守り通した」側に立つことができ、わりと大きな顔をしてバイデンの就任式に混じることができた。

この男をはじめ共和党議員たちの今後の使命はただひとつ、トランプの嘘に踊らされ選挙は不正だったと信じるアメリカ人の30%(!)に真実を知らせて歩くことだ。

これをやらないとアメリカの分断、社会の不安定が収束することはないだろう。

脳みそゾンビ状態のトランピーは、すでに共和党のいうことすら耳に入らなくなっているが、民主党・最高裁・メディアのだれよりも可能性のあるものとして、共和党議員には力を尽くす義務がある。

かれら自身、「トランプ党」からの卒業をしっかりしておかなければ、政党としての未来はない。

健全な共和党がなければアメリカはダメになる。

アメリカのアメリカ的な部分は、主に共和党の精神によって築かれているのであり、民主党はその定期的な軌道修正のために存在しているといっていい。

アメリカでも頭の悪いサヨクは共和党なんか潰してしまえと叫ぶが、それをやってしまったらアメリカは「ただの国」になってしまう。

両輪あってこそのアメリカ繁栄なのだ。

とりあえず今のところは。

ガチな左派であるレディ・ガガは、そのあたりについてどう考えながら歌ってる・・・?

なんて思ったりしながら、熱唱を堪能させていただきました。

彼女、変なひとだけどすごいわ。

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