氷点下の気温が続くバーモントでぬっくぬくに過ごすペニー。
こんなとこにおったら人間わんこダメになってまうやろー
と羨ましがっているだけならいいのだが、実はわたしたち、ペニーをCさんにとられるのではないかというキョーフを感じ始めている。
原因はペニーの赤い首輪。わたしたちは青い首輪をしたペニーをCさんに預けたのだが、いつの間にか赤になっている。
もしかしてCさん、ペニーがすっかり気に入ってしまい、猫可愛がりを始めた?
3ケ月後、なんのかんのといって返してくれなかったらどーしよー
という召使い1号2号の心配をよそに、ゆとりある環境で暮らすペニーは、もしかしたら精神的に成長しているいるのかもしれない。
ドッグパークで出会った大きな白い子が、実に鷹揚に、優しくペニーの相手をしてくれている。
ペニー自身は相変わらずチョコマカしているが、ひとつ普段とは違うところがあって、まったく吠えていない。それは白ちゃんが発する落ち着いたウェーブの影響かもしれない。
こうやって社会化の階段を昇ってくれたらいいねえ・・・なんていいながら目を細めるバカふたり。
ところで(と強引な展開)、わたしがなんでこんなに実家の土蔵から湿気をとるために苦労しているのかというと、そこにはローマ時代の遺跡にも通ずる深~い理由がある。
そもそも土蔵ってのはサ、分厚い土壁が湿気を吸ったり吐いたりして空調してくれるから安心してモノを保管できるのであって、それがかびますってことになったら存在意義がない。
だからわが家の土蔵も、むかしはちゃんと機能していたにちがいない。
それが下から湿気が上がってくるようになった理由は・・・
というのが工事関係者に聞きまわった結果である。
土蔵が建っている地面は、もともと「普通の高さ」にあった。
ところが周囲の家屋が代替わりするたび、そっちの地面が高くなって土蔵が相対的に低くなり、そこに水が流れ込みやすくなったというわけ。
考えてみたらそうだよね。遺跡が地下から出てくるのは、時代とともに人が暮らす地面が高くなっているから。
わが家の土蔵は縄文やローマ時代の遺跡ほどではないが、静かに埋まっていこうとしているわけで、このたび防湿工事に大金を投じたわたしの努力は、時の流れを止めようとする暴挙でもあるわけです。
最後に、現場監督さんとわたしの会話。
「だとするとこの湿気の問題、根本的な解決策はないってことだよね?」
「そうっすねー、周囲を掘り下げるってわけにもいかないですしねー」
「そうだ!建物を土台ごと持ち上げる『家曳き』ってのありますよね。持ち上げといて土盛ったら高くなる ♪」
「そうっすねー」
「ざっといくらかかる?」
「そうっすねー、そっちの専門じゃないからわからないっすけど、まず2000マンとか?」
わたしがこの話題を早々に切り上げたことは、ここに記すまでもない。
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