朝、アパート前の道路でダンプカーが大渋滞を引き起こしていた。
うちの裏の工事現場から土を運び出すため大挙して押し寄せてきたダンプが詰まってしまったのだ。
アマゾン第二本社が建つという工事現場からどうしてそんなに土が出るのか、その理由を今ならひと目見て理解することができる。
サイズ感がわかりにくいかもしれないが、巨大なパワーショベルがただの昆虫に見えてしまうほど地面深く掘り下げている。
少なくとも地下3階、おそらく地下4階までつくるのだろう。
巨大な地下空間は、アマゾン社員をそこで働かせようというのではなく、主に駐車場として使われるはず。
クルマ社会のアメリカでは、オフィスビルに十分な駐車場が必要。地上につくれない場合は、このようにして深く深く掘っていく。
以前に暮らしたワシントンDC市内のアパートでは、割り当てられた地下4階の駐車スペースから地上に出るまで3分かかった。
往復6分として、年間で36時間あまりを駐車場内の移動に費やすことになるってのもスゴイ話。
で、わが家の前のダンプ渋滞、さすがに誰かが警察に通報したのだろう、白バイ警官がやってきて対処しはじめた。
上の車線のダンプはこの交差点で左折して工事現場に入ろうとしていたが、行く先が詰まっているため路上に居座っていた。
警官は「そんなもんお前の都合だろ、許さん」といって直進させ、渋滞を引き起こしにくい別のルートへ行かせていた。
だいたいにおいてアメリカの建設工事は、社会への迷惑行為的なところがある。
日本だったら資材や機械をすべて敷地内に置きながら工事を済ますことが常識で、これには敷地内の余地のやりくりや、必要なものをその都度搬入するといった努力が必要になる。
だがアメリカにはそういう発想が希薄で、「ビルを建てる敷地にモノは置けないっしょ」といってなんでも路上に置く。
このためその道路は片側一方通行か、最悪のばあい通行止めになってしまい、近隣住民としては迷惑このうえない。
こういう社会だからダンプが道をふさぎまくっても平気なわけで。
渋滞だけじゃない、工事現場から出てくるダンプは右折して去っていくのだが、そのあたりの中央分離帯がダンプのタイヤに踏まれてぐざぐざになっている。
運転が大雑把すぎるというか、未熟というか、まったく必要以上に大回りするせいで車線からはみ出してしまうのだ。
これ、誰の責任で修復するのかね?
アマゾン第二本社ほどの規模ではないが、すぐ近所で別の工事が始まったこともあり、このへんの道路は騒音と舞い上がる土埃に満たされるようになった。
生活環境がどんどん悪化するなか、あと一ヶ月ちょっとでここを離れる流れでよかったねえと言い交わしている。
もしも事情が変わってアメリカ滞在が更に長引くようなことがあれば、別の静かなところへ引越しやな。
ドッグパークが近くにあるような田舎のアパートで、ペニーを連れ出しやすい1階の部屋がいいかなあ。
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