このままメタボ体型になってしまってはいかんので、バドミントンの道具を買いこみ、ささやかな抵抗をすることにした。
中国製を熱烈応援しているわけではないが、見渡したところ他国産が見つからないのでこれにした。
近くの公園へこれを持って行く自分の姿を想像したとき、
「あ・・・」
とアラームが鳴った。
いかにも中国ちゅうごくしたこのケースを持ち歩くことに抵抗を感じたのだ。
時節柄、理由は想像できるよね?
アメリカでは再選をねらう大統領が、貿易赤字とコロナだけでなく、「無数のスパイをアメリカに送り込んだ」といって中国を叩きまくることで点数稼ぎにご熱心。
ワシントンDCエリアは民主党の勢力が強く、トランプ人気は低いとはいえ、バドミントンセットを持ち歩くわたしたちが不愉快な体験をする可能性なしとはいえない・・・
と怯(ひる)むところがあるのだ。
近年の中国の増長ぶりは目に余る。
企業に補助金ぶっこみまくって国際競争力を高める手法は明確なルール違反。
南シナ海という公海に軍事施設をつくりまくって事実上の領海化をもくろむのもルール違反。
中国政府の肝いりで全米の大学・大学院につくられた語学講座「孔子学院」は、中国共産党の言い分を正当化するプロパガンダ機関としてアメリカに深く浸透している。
中国人留学生や、卒業後アメリカで就職したものの多くが中国共産党の影響下でアヤシイ動きをしているという認識は、20年ほど前から広まっていた。
中国の無法な膨張とアメリカの損失が放置されたことの責任は、オバマ政権に強く求めるべきだろう。
オバマは北朝鮮をふくむ東アジア地域の不安要素を「戦略的忍耐」をもって見守るといっていたが、それは「なんにもしない」ことの言い訳にすぎなかった。
中国を抑え込むことができるのはアメリカしかなく、その意味でトランプの方向性は間違ってはいないが、いかんせんこの大統領はやり方が乱暴すぎる。
派手な喧嘩をすればするほどアタマのよくない有権者から大うけすることをよく知っているトランプは、アクセルを踏みすぎた。
複雑ビミョーな国際関係を乱暴に掻き回せば、思わぬ争乱を巻き起こすことがあり、バドミントンセットを持ち歩きにくくなるやつもいるというわけだ。
肝っ玉が小さくて情けないし、こういう話はヘイトの助長につながりやすいから気をつけなければいけないが、わたしの本意は中国たたきではない。トランプ批判である。
トランプが中国たたきにいっそうの勢いをつけて再選を果たしたとしよう。トランプの二期目なんてアメリカ民主主義の本格的な終わりのはじまりであり、世界にとっても大きな損失になるだろうが、一方で、もう選挙運動をしなくていいトランプが中国への圧力を常識的なレベルまでトーンダウンするようなことがあれば、それは不幸中のさいわいだ。
なに言ってんだろ俺。
さっさとバドミントンでもして頭すっきりさせればいいのに、あいにく今日は大降りの雨なんだよな。
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