バングラデシュから緊急退避してきて飛び込んだアパートは、ダッカのそれと比べれば面積は1/8程度に過ぎないミニチュア住居だが、窓からの眺望には恵まれた。
眼下の緑は150×150メートルの巨大な空き地に繁茂する原生林で、周囲を散歩すればウサギやらなんやらの小動物を目にすることができる。
だが、この目に鮮やかな緑もそう長くは見られないかもしれない。
開発工事が始まった。
いずれこの森の一部あるいはすべてが伐採されるだろう。
せめてわたしたちがいる間は健在であってほしい。いつまでいるかわからんけど。
工事が始まったといったが、その様子がちょっと変わっていて、毎日ついつい様子を眺めてしまう。
通常は駐車場など地下施設をつくるため敷地いっぱいをどんどん掘り下げていくものだが、ここではその兆候がまったく見られない。
そのかわり、妙なものが建った。
ビルの玄関部分を切り出してきたかのようなガラスと鉄筋の構造物。
箱状ではなく屏風状だから、現場事務所や倉庫のたぐいとは思えない。
ビルを建てるとき、玄関をきっちり作り込んでから周りの構造物を足していくという話は聞いたことがない。
それと、これは敷地の中ほどにできたものだが、こんなもんが建ってたら地下構造物は作れない。
いったいなんなんだ。
ナゾの構造物の正体を言い当てた方には、超豪華希少品ペニーの手形色紙をもれなく差し上げます。
ブログのランキングというのがあって、これをポチしていただくとたいへん励みになります。